アパート売却後の確定申告の減価償却費を含む取得費の計算法を紹介
  1. アパート売却後の確定申告の減価償却費を含む取得費の計算法を紹介

アパート売却後の確定申告の取得費の計算方法

アパート売却後の確定申告の取得費の計算方法

アパートを売却して所得が発生すると、その翌年の3月に確定申告をしなければなりません。ただでさえ時間と労力を要する確定申告ですが、不動産の売却で発生した所得に関する申告は、各種費用の算出方法などが非常に複雑でわかりにくく、初めての場合は頭を抱えてしまう人も多いようですね。

そこで、まずは申告の際に必要になる譲渡所得の計算方法、そしてその算出に必要な減価償却費、さらに物件を相続で取得した場合に関わってくる可能性のある概算取得費について見ていきたいと思います。

まずは譲渡所得の計算方法

アパートを売却するにあったってかかる税金は?」でも簡単にご説明しましたが、まず譲渡所得の計算方法は以下の通りです。

譲渡価格 –(取得費 + 売却費用)= 譲渡所得

つまり売却後、最終的に手元に残った金額を割り出すための計算式ですね。計算式に出て来る各項目は以下の通りです。

●譲渡価格 ・・・アパートを売却時に購入者から受けとった金額。

●取得費 ・・・アパートを購入時に支払った物件価格から減価償却費を差し引いた金額に、仲介手数料、リフォーム費用などを含む。

●減価償却費 ・・・アパートの購入価格と経過年数によって割り出される金額。

●売却費用 ・・・アパートを売却するにあたってかかった仲介手数料、印紙代、登記費用などを含む。

譲渡価格と売却費用については実際にアパートを売却したときに支払ったり受け取ったりした金額を見ればわかりますね。取得費はずいぶん前のことで覚えていないケースもあるかと思いますが、アパート購入時の契約書や領収書を見ればわかります。問題は減価償却費ですが、これはまた別の計算式を使って割り出さなければなりません。

減価償却費の計算方法

建物や設備は使用すればするほど価値が下がっていくことになっており、その減った価値を数字で表したものが減価償却費と考えればわかりやすいかと思います。

減価償却費を算出する方法には定額法と定率法があり、中古アパートや中古マンションについて計算する場合には定額法が採用されるのが基本です。ここでは定額法による減価償却費の計算式は以下にご紹介します。

建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数= 減価償却費

償却率というのは建物の構造によって異なる法定耐用年数に従ってそれぞれ定められています。各構造の建物の法定耐用年数と償却率は以下の通りです。

構造 法定耐用年数 償却率(定額法)
木骨モルタル 20年 0.05
木造・合成樹脂造 22年 0.046
鉄骨鉄筋コンクリート造 47年 0.022

では例えば1,000万円で購入した木造アパートを10年後に売却する場合の減価償却費を算出してみましょう。上記の計算式にあてはめてみると、以下のようになります。下線部は上記の表にある木造アパートの償却率を採用しています。

1,000万円 × 0.9 × 0.046 × 10 = 414万円

つまり、414万円が10年の間に価値として失われたと考えて、売却時のアパートの価値は1,000万円から414万円を差し引いた、586万円ということになります。

アパートを相続で取得した場合

アパートを相続で取得した場合

アパートを購入した場合も相続で取得した場合も譲渡所得や取得費を計算する方法は変わりませんが、相続で物件を取得した場合に多く発生する問題として、取得価格、つまり物件を購入した金額がわからない、ということがあります。契約書が残っていない、その物件を最初に購入した人物がすでにいない、連絡がつかないなどの事情によってこれが不明な場合は、概算取得費を利用します。

概算取得費は、物件の構造や経年に関わらず物件の売却代金の5%です。つまり、1,000万円で売れた物件の概算取得費は50万円ということになります。

相続物件でなくても、売買契約書や領収書を紛失するなどして実際の取得費が計算できない場合は、この概算取得費を使って確定申告を行うことになります。実際の購入金額によっては大きく損をすることになってしまいますので、所有物件に関する契約書や領収書は大切にとっておくように気をつけましょう。

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